エンジニアにとって健康は命。『腹診』という技術【前編】

WRITER: Taka
2022/07/25

Taka: 本日は東洋医学の「腹診」について、
10ANTZのデザインチームの今一さんにお話を聞きたいと思います。よろしくお願いします。

今一: よろしくお願いします。

Taka: まずですね、この「腹診」という聞き慣れない言葉、東洋医学の一つらしいんですが、
腹診とはなんぞや、ということについて、ご説明いただけますでしょうか

今一: はい、これは日本独自の医学で、時代で言うと安土桃山時代に
御薗夢分斎(みそのむぶんさい)という和尚さんがいたみたいなんですが

Taka: お坊さんですか

今一: はい、お坊さんです。
この方のお母さんがすごく体を崩しちゃって、
「治したい」という一心でたどり着いた医学なんですよね。

お母さんは完治されたみたいなんですが、それがあまりにも効果がありすぎるので。
今度は自分の身の回りの人たちにもやっていくと、
するとみんななんか調子よくなっていくわけですよ。

あとは逆に、この方はちょっと厳しいなと診断した人は、本当にそうなってしまったりだとか。。
噂が噂を呼んで、しまいには、イサイというお弟子さんがいたみたいなんですが
その人は当時の天皇の専属のお医者さんになっているんですよ。

と、前置きが長くなりましたが、、
「お腹に絞って」という点では、もう日本独自の医学みたいです。

Taka: その和尚さんが創設された日本独自の医学っていうことですね

今一: はい、そうです。日本独自の医学です。

Taka: 今一さんは、それにどうやって辿り着いたんですか?

今一: 僕の場合は、自分が身体を壊してしまって。
健康診断で、肝臓の値が2つくらいあるんですけど、どっちも振り切ってしまったときがあったんですよ。
確かにその時は体調が絶不調で、、

Taka: 肝臓ってことは、なんか食べてるものが良くなかったとかですか?

今一: それがですね、結構気をつけている方だったんですよ。
それでも崩してしまって、一番の原因は精神的なところだったんですけど。

その次の原因は、「まるごとバナナ」食べ過ぎてたことですね。

Taka: 食べ物気をつけてないじゃないですか笑

今一: お恥ずかしい。。自分、妹がいるんですけど、妹の紹介でその腹診をされている先生がいるというので。。

Taka: 妹さんはよく知ってましたね

今一: 妹も体調がちょっと良くないので、その先生に掛かりだしたんですよね。職場の先輩の勧めで。
そしたら、これは妹の話なんですけど、
首のところに赤い地図みたいなアザがぶわーって出てきて、
どうしたの?て聞いたら、いや実はこういうとこに行ってきたんだよ。と。
結局はそれは良い反応だったんですけど

Taka: 妹さんは腹診をされることによってそういうアザが体に表れてきて、それは良い反応であると

今一: おっしゃる通りです。驚きじゃないですか?

妹は内臓に炎症を持っていたんですが
それが表(外)に出てくれたんですよね。首のここら辺が真っ赤になって。
どうやらそういうメカニズムらしいです。

Taka: 当然そのアザは治るわけですね、時間が経てば

今一: そうです!

Taka: で妹さんの紹介を受けて、その先生に今一さんも受けてみたと。
具体的にはどんなことをされるんですか?

今一: おなか触られます笑

Taka: 自分は寝かされているんですか?

今一: えっと最初は座ってですね。
腹部を手のひらで念入りに触られて、
「よし、わかった」って感じで、次は寝てくださいって言われて、
マッサージ的な感じで触ったり、あと電気を当てるんですよね。
接骨院とかでも電気あてると思うんですけど、そんな感じで。

Taka: お腹に直接電気あてるんですか

今一: はい、そうです。

Taka: 触って、悪いところがありましたとなって、その後も触るだけで直していくんですか?

今一: 基本的にはそうですね。
反応点っていうところがあって、
ここが気になる、という所があったら、そこをほぐしてあげると身体の中が回り出す感じです。
実は身体の中には、毒素とか老廃物が溜まっていて「しこり」みたくなっている反応点があるのですが
そこをほぐしてあげるというシンプルな方法です。

Taka: どれぐらいで改善したんですか、その肝臓の問題は

今一: そうですね。実は健康診断はその後行かなくなったんですよね。なんか健康に自信が出て。
でも4年後ぐらいですかね、久しぶりに健康診断に行って調べたら、全ての数値が最高でした。

Taka: 一時期数字が振り切っていた時期って、健康診断で初めて気付いたのか、それともなんか痛いとかだるいとかあったんですか

今一: はい、身体的にはもう最悪でした。
駅まで歩いて行くまでに息が切れるくらい、とにかく倦怠感がひどかったです。
今思うと、いや〜危ない状態だったと思います。

Taka: で、それで感動して、自分もこの技術を身につけたいと思ったわけですか

今一: はい

Taka: 具体的にどんなアクションされたんですか?

今一: その先生がたまたま生徒をとっていたんです。
なかなか取らないみたいなんですけど、たまたま取ってたので、あ、じゃあやります、という流れで。

Taka: どれぐらいその先生のもとで修行されたんですか

今一: そうですね、修行は結構長かったですね。
でも逆に言うと、診てもらいながら勉強もしてたって感じでした。
勉強した講座自体は3年前後だと思います。

Taka: で、3年くらい修行されて、次は今一さんがいろんな方々を診てあげるようになるわけですね。

今一: そうなんです。もう細々となんですけれど。

Taka: こんな患者さんがこうなったみたいなエピソードありますか

今一: まだホント卵なんで、そんな何人も見てるってわけじゃないんですけど、
そうですね、例えばですけど、最近若い方にもしかしたら多いかもしれないんですけど、
何年もお腹が全然すかないっていう女性がいて、
自分が施術した後に、すぐに超お腹が空いたりだとか。そんな感じですね。

Taka: へー

今一: あとは、お腹の施術の面白いところなんですけれど、
患者さんが、自分の身体が良くなっていることに気づかないということが結構あったりするんですよ。

腰が痛くてくるんですけど、あのなんでしょ、気づかないうちに腰が痛くなくなるので、
自分がなんで通ってたか忘れるっていう状態が起きるんですよ。これ面白いです。

Taka: 調子良くなりすぎて、悪かった時のことを忘れちゃうんですね

今一: そう、忘れちゃうんですよ。

Taka: すごいですね、それは

(後編へつづく)